夜と霧を読んで

自分自身の悩みもあり、フランクルの「夜と霧」を読みました。最初は諸富祥彦さんの100分名著ブックス、その後で池田香代子さんの新訳を読みました。

キャリアコンサルタントの勉強をする中でこの著書は知っていましたがアウシュビッツでの体験ということで正直避けていたのですが、自分自身が仕事に悩み、これからの人生どのように生きて行くか、生きる意味を考えたときこの本を読んだのですが、自分自身の悩みが小さく、人生に対して何かを問うのでは無く、人生からどう生きるのかを問われていると考えた場合、今までの悩みが何だったのかと思えるようになりました。

一番印象に残ったのは、人は強制収容所に人間をぶちこんですべてを奪うことはできるが、たったひとつ、与えられた環境でいかにふるまうかという人間として最後の自由だけは奪えない。という部分です。「いかに振る舞うか」は強制収容所でなくとも普通の生活でも問われているといる、通勤電車や買い物などでどのように振る舞うかを意識して行きたいと思いました。

この「夜と霧」の題名がヒトラーが発した非ドイツ国民で党と国家に対して反逆の疑いがある物を家族まるごと捕獲し収容所に拘禁せよという「夜と霧」命令からきており、原題が「強制収容所における心理学者の体験」ということを知ることで、この本は心理学を勉強する人だけでなく、「アンネの日記」とともに多くの人に読んでもらう必要があると感じました。

 

題名からこの本の素晴らしさはわかりにくいかもしれませんが、この本は多くの人に読んでもらうことで、自分が生かされていることを考えるきっかけになる一冊であることは間違いないと思います。